妙庵、国見ヶ丘で出会う粗挽き十割の余韻
仙台・国見ヶ丘の住宅街にある「妙庵」。
少し足を延ばして、ゆっくりおいしい蕎麦を食べたい。そんな日に訪れたいお店だ。
市街地から少し離れた静かな場所にあり、外観も控えめ。暖簾をくぐると、木の温もりを感じる落ち着いた和の空間が広がる。上品だけど気取った感じはなく、席に座ると自然とくつろげた。
お目当ては、看板メニューの田舎そば。常陸秋そばなどを石臼で手挽きした、粗挽きの十割蕎麦だ。
見た目にも粗挽きらしい素朴さがあって、食べる前から楽しみになる。
ひと口すすると、蕎麦の香りがふわっとくる。噛むうちに香りが広がり、あとからほのかな甘みを感じる。少しざらっとした食感も心地よく、蕎麦そのものをしっかり味わっている感じがした。
十割らしい食べ応えはあるけれど、重たくはない。もうひと口、と食べ進めたくなるおいしさで、気づけば箸が進んでいた。
食べ終わって、素直に「こういう蕎麦、好きだな」と思った。
そして、個人的に印象に残ったのが湯葉。
なめらかで柔らかく、豆の甘みがほんのり感じられる。しっかりした食感の蕎麦の合間に食べると、そのやさしい味がちょうどいい。蕎麦を目当てに来たけれど、この湯葉もまた食べたいと思った。
食後のアイスクリームもよかった。
甘さは控えめで、後味もすっきり。蕎麦のあとにもおいしく食べられて、最後まで満足できた。
今回訪れた土日のお昼は、入店までに1時間ほど待った。
正直、短い待ち時間ではない。休日に行くなら、時間に余裕を持っておいたほうがよさそうだ。次の予定を気にせず、ゆっくり食事を楽しめる日に訪れたい。
蕎麦がおいしくて、店の雰囲気も落ち着いている。湯葉やデザートまで楽しむと、いつものお昼が少し特別に感じられた。
店を出てからも「あの蕎麦、よかったな」と思い出す。
国見ヶ丘まで、また食べに行きたくなる一軒だ。

